『あるヨギの自叙伝』読みました。
『あるヨギの自叙伝』を読みました。
映画で話題になった作品の、本ですが
読み応え満点でした。
映画で話題になったときは、見に行こうという気が起きず。
そしたら、手元に本がやってきました。
とっても分厚く文字も多いので
読破するのに時間がかかってしまったけど
いま、わたしの元に来てくれたことに感謝する一冊でした。
手にとってから昨日読み終えるまで約3ヶ月以上。
わたし自身も変化している環境や心境。
いつどの段階で手にとっても
寄り添ってくれ、引き上げてくれる本でした。
パラマハンサ・ヨガナンダの生涯が書かれています。
実在した数多くのヨギーたちも登場し、描かれています。
偏りなく、ヨガの叡智が無数に散らばっているので
ヨガに興味のある方は実際に手にとってみてください。
インドに根付く文化のことや精神的な思想など、
日本ではなじみのないこともたくさん。
たとえば、カースト制度など。
わたしにとってはこれは、
「身分によって就く仕事が決められるもので、差別的な、深刻な弊害」
という認識でした。
しかし、本書によれば、
「偉大な立法者マヌによって制定されたカースト制は、
その起源においてはまことに賞賛すべきものであった。
マヌは、人間が、その性質の進化の程度によって四つの種別(カースト)に分けられると観た。」
ということ。
さらに読み進めていくと、
「肉体労働によって社会に奉仕できる人々(シュードラ)、
知力、技能、農業、商業、交易、その他実業によって奉仕する人々(ヴァイシャ)、
管理、統制、保護等の能力をもつ人々ー政治家、軍人など(クシャトリヤ)、
瞑想的性格をもち、霊感に恵まれ、他人にも霊的鼓舞を与えることのできる人々(バラモン)の四種別である。」
「『人が’’天上界に目覚めた者’’(すなわちバラモン)であるかどうかは、
その人の血統や、家柄や、宗教儀式や、学問によって決められるものではなく、
性格と行状のみがこれを決定する』とマハーバーラタは宣言している」
ふむふむ、なるほど。
そしてさらに、こう書かれている。
「人が四つの階級のいずれに属するかは、本来、その人が人生の目標をどこに選ぶかという生来の性質によって決められるものである」
「この目標とは、(1)感覚的欲望、すなわち感覚的満足を求める生活(シュードラ階級、
(2)金銭的欲望、すなわち欲望を満足させようとするが、抑制もする(ヴァイシャ階級、
(3)自己訓練、すなわち責任と正しい行為の生活(クシャトリヤ階級)、
(4)解脱、すなわち霊性と宗教的戒律に従う生活(バラモン階級)等で、これらの四つの階級の人々は、
(1)肉体(2)心(3)意志の力(4)霊性、によってそれぞれ人類に奉仕するのである。」
ふむふむ、なるほど。
そして
「あらゆる民族や国家は、理論はともかく実際には、ある程度この階級制度の考え方に従っている。
この点、自由の名のもとにあまり放漫に過ぎると
ーことに霊的進化程度で分けられた四階級の両極端の雑婚が行われるとー
その種族は衰退し絶滅してしまう。
~中略~
インドのカースト制度は、この民族をそのような放漫から守り、その純血を維持して、
他の民族が滅亡した後も数千年にわたってこの国を存続せしめてきた陰の力であると、深い洞察力をもった思想家たちは見抜いている」
とのことだった。
なんだか、これまで断片的にしか知らなかった、というかもはやイメージだったカースト制度も
インド歴史やヨガの叡智と結びついて
最後は結婚の話にもなって
生活と根付いていて
とってもおもしろいし、深いなぁと思ったのでした。
本書の内容の紹介は
ヨガナンダの生き方から脱線してしまったけど、
本書には読み応えのあって
考えさせられることや感じる箇所がたくさんです。
一章ごとに満足感がたっぷり。
だからなかなか読み進められない。
ますますインドに興味がわいてくるのです。
ヨガは生き方、うん、たしかに。
実践できてなんぼと思っているのだけど
わたしなんて、まだまだのまだまだ。
それでもヨガの叡智にふれると、
ほんとに境界線のない深い深い懐を感じるのです。
ヨガに惹かれるものとして、
このような偉大なヨギーが残してくれていることばや出来事の数々、考え、生き方に触れられることはとてもありがたく、奇跡だなぁと感じます。
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岡山おうちヨガ & ボイスヒーリング sahsya yoga (サーシャ ヨガ)
http://sahsya-yoga.jimdo.com/